2020年1月25日土曜日

シュガー・レイ・レナード(Sugar Ray Leonard)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

五冠王。スーパーエクスプレス、レナード。ウィルフレド・ベニテス戦、アユブ・カルレ戦、トーマス・ハーンズ戦を紹介します。

シュガー・レイ・レナード(Sugar Ray Leonard)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

シュガー・レイ・レナード(アメリカ)
身長178cm:オーソドックス(右構え)

シュガー・レイ・レナード 15R TKO ウィルフレド・ベニテス
(WBC世界ウェルター級タイトル戦、1979年)
レナード:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ベニテス:左ジャブと右ストレート
(ダウンシーン)
3R:左ジャブでベニテスがダウン
15R:左フックでベニテスがダウン
(感想:レナードがタイトル獲得。サウスカロライナ州ウイミルトン出身のレナード。本名はレイ・チャールズ・レナード(母親がレイ・チャールズのファンだったため)。物静かな少年だったが(トーマス・ハーンズもそうだった)、兄に誘われて13歳でボクシングを始める。そしてモントリオールオリンピック(1976年)に出場し、ライトウェルター級で金メダル。プロ入り後はこれまで全勝。これが世界初挑戦。王者ベニテスもまた全勝。プエルトリコの天才。17歳で世界王者になり、ウェルター級も制して二階級制覇。ラスベガス「シーザースパレス」で行われた天才同士の対決。共にボクサータイプで似たような戦い方をする。体格、構え方も似ている。速いジャブの交換。レナードはジャブ・ストレートにキレがあり、フックは振りは大きめだが力強い。3R、タイミングのいい左ジャブでベニテスがダウン。パワーで勝るレナード。ベニテスはディフェンスされて上手くパンチを当てることができない。15R、打ち合いからの左フックでベニテスがダウン。立ったが連打されてレフェリーストップ。似たような選手同士の試合では何かが優れている方が勝つ、という当たり前の結果となったが、相手はあのベニテス。勝ったレナードは実力と人気でトップ中のトップとなった。)

シュガー・レイ・レナード 9R TKO アユブ・カルレ
(WBA世界J・ミドル級タイトル戦、1981年)
レナード:左ジャブ、右ストレート、左右フック
カルレ:右ジャブと左ストレート
(ダウンシーン)
9R:右ストレートでカルレがダウン
(感想:レナードが二階級制覇。モントリオールでロベルト・デュランに敗れたレナード。ムキになって打ち合い、乱戦に巻き込まれてしまったのが敗因。再戦ではフットワーク、ジャブで徹底的にデュランを突き放し、ギブアップさせて王座奪回。バリー・ボンズを下して奪回した王座の防衛に成功。そしてこのカルレ戦。王者カルレはウガンダ出身のテクニシャン。日本で工藤政志を破って王者に。これが五度目の防衛戦となる。ヒューストンの「アストロドーム」で行われた試合。テレビ解説者はトーマス・ハーンズ。ジャブの打ち合いからスタート。カルレはクリーンな試合をする選手だが、KOを狙って攻め込むタイプではない。レナードは右ストレートと左ボディフックが印象的。9R、レナードがラッシュを仕掛け、連打からの右ストレートでカルレを倒す。カルレが立ったとき、3分を過ぎていたが、レフェリーはカルレの表情を見て試合を止めた。レナードが畳み掛ける連打で快勝。カルレはバランスの良い選手だが、これはアマチュアボクシングではなくプロボクシング。強いパンチで倒しに行く選手と行かない選手の差が出た。)

シュガー・レイ・レナード 14R TKO トーマス・ハーンズ
(WBA・WBC世界ウェルター級王座統一戦、1981年)
レナード:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ハーンズ:左ジャブ、右ストレート、左フック
(ダウンシーン)
13R:連打で2度、ハーンズがダウン
(感想:レナードが王座統一。デトロイトのハーンズ。これまで全勝。ピピノ・クエバスをキャンバスに叩き込んでWBA世界ウェルター級王座獲得。身長が185cm、リーチが198cmもあり、それでいてシャープなパンチを器用に打ち込む。ラスベガス「シーザースパレス」で行われた世界王者同士の対決。ジャブの打ち合いからスタート。スラリとしたハーンズは軽やかな動きでパワフルなジャブ・ストレート・左フックを飛ばす。レナードはハーンズのパワーを警戒してフットワークとジャブ。前半はハーンズが圧倒する展開。6R、左フック(?)でグラつくハーンズ。それまでの展開がウソのようにレナードがストレート・フックでハーンズを追い回す。強烈な左フックの連打でピンチのハーンズ。倒そうとするレナード。8Rからは打ち合いを避け、フットワークとジャブでポイントを取ろうとするハーンズ。13R、右ストレートでグラついたハーンズが連打でロープ外へダウン。さらに連打でロープダウン。14R、ロープ際でハーンズが連打を喰ったところでレフェリーストップ。二転三転した試合。12R制だったらハーンズが勝っていたのではないか? 6Rのパンチ(映像では左ジャブのように見えたが、ボクシングマガジン81年11月号によると「左フック」だった)が試合の流れを変えた。ハーンズは強打者だが、レナードの方がパンチがあるのではないかと思うような力強さだった。その後のレナードはおなじみ。網膜剥離で引退。この時期は非常に苦しかったらしく、クスリに溺れたことも。そしてカムバックしてハグラーに番狂わせの勝利。その後もブランクを作りながらリングに上がり、ハーンズとの再戦(引き分け)、デュランとの第三戦(判定勝ち)、テリー・ノリスへの挑戦(判定負け)、ヘクター・カマチョとのマイナータイトルを懸けた対戦(TKO負け)。本来なら網膜剥離になって時点で引退している選手。その後も試合を続けたのは彼が根っからのボクサーであったことを証明している。)

①「WBC World Welterweight Title
Wilfred Benítez vs. Ray Leonard」
②「WBA World Super Welterweight Title
Ayub Kalule vs. Ray Leonard」
③「WBA・WBC World Welterweight Title
Ray Leonard vs. Thomas Hearns」

ウィルフレド・ベニテス(Wilfred Benitez)のページ
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トーマス・ハーンズ(Thomas "The Hit Man" Hearns)のページ

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